昨日は思わぬところで記事を使ってしまいましたが、本日はいよいよ登山客が断念するところのお話です。 上手く伝えられると良いのですが・・・・・・・・。
大物忌神社を軽く拝見したお風呂屋さん一行ですが、改めて周りを見渡すと、そこら中に人がいます。
お父さんに伺ったところ、みんな風が収まるのを待っているんだろうとの事。
風が強くてダメだった、風が収まるまで・・・・・・・・。
どの位の風の強さなのでしょう・・・・・。
ここだけの話、お風呂屋さんは天変地異が大好きで、怖いと言うよりも興奮が収まらないタイプです。
災害時、テンション上がり過ぎて真っ先に死ぬタイプの人間です。
ホラー映画とかで一人先行し過ぎて見せしめで殺されるタイプの人間ですね。
そんな害悪なお風呂屋さんも先を見たいがために、宿泊施設の奥へ行ってみました。
宿泊施設の建物から恐々と顔を出してみたところ、突然襲い掛かる風の暴力。
顔だけ持って行かれる、そんな激しさ。
余りにも想像を超えた一撃を食らい、一旦建物の陰に引っ込みました。
なんぞこれ?
何かおかしい笑いがこみ上げてきます。
宿泊施設のすぐ横ではとんでもない暴風
が吹き荒れているのです。
その風圧は無慈悲にして暴君。
台風後の川の濁流をご覧になられた事はあるでしょうか?
あんな感じで目に見えない空気の流れが絶えず押し寄せているのです。
意を決して建物の横に飛び出すも、しっかりと立っている事も出来ません。
歩けません。
一度でも転んだ日にゃ風の力でごろんごろん登山道から外れる勢いで吹っ飛ばされます。
ヤバイ。
楽しい。
これがここのアトラクションの最初の感想でした。
どれだけ風が強いのか、実験してみました。
まず、四つん這いで無ければ前に進めません。
重心を低くして、地面にしがみつきながらでないと前に進めません。
次、直立して風の方向に乗っかかってみました。
後ろ手に。
後ろに倒れません。
風がお風呂屋さんを支えてくれているのです。
これにはびっくりしました。
水木しげる御大の漫画に出て来るぬりかべと言う妖怪が居るんですが、目には見えない壁があって、前に進めないと言う能力をお持ちなのですが、こんな感覚なのでしょうか。
一生体験出来ないであろう、貴重な経験をする事が出来ました。
ひとしきり遊んだところで、下山すると言う流れになりました。
お父さんが申し訳なさそうに謝られるんですが、何を仰いますか、これだけ、一生分の貴重な体験をすることが出来て、魂の浄化にも成功してこれ以上何を望むのかと。
正直な話、物凄い充実感で満たされているんですよね。
感動したことが多過ぎて、登頂成功しても、感動した中の一つになってしまいそうで。
なので、今回は登頂を断念しても問題無かったのです。
更には、次回リベンジしなければならない理由も出来ました。
そんな感じで、お父さんと恋ちゃんに自分のわがままに付き合って頂いた御礼をし下山となりました。
2年近く前のお話になってしまいますが、この日の感動は今でも鮮明に思い出せます。
今になって大物忌神社とか鳥海山そのものの事を知る事も出来ました。
次に登る時はまた違った一面を感じながら登頂出来る事でしょう。
改めて、お父さんと恋ちゃんにありがとうございました。
次も、また、お付き合いして頂ける事、宜しくお願い致します。^^
都会には行けないけど、鳥海山は安全地帯だと感じているお風呂屋さんでした。